犬も家族の一員と考えることが認知されてきています。
しかし、人間の家族と同じではないというのは言うまでもないのです。
犬は人間とは全く異なった社会性を有して、違った食生活をする動物です。
犬と同居するには、なによりそこのところを認識することが必要です。
飼い主が経済的に融通が利き、人間との距離感が近ければ、犬も人間と相違ない医療を受けたり十分な食べ物を獲得できます。
従って近年では、人間の寿命が延びるとともに犬の寿命も延びています。
犬の食生活
家畜化された犬の祖先が狼の一種であったというのはおそらく間違いありません。
狼はおもに動物食なのですが、正確に言うと植物も食べる雑食性です。
純粋の動物食である猫は炭水化物の甘みを感じませんが、犬はこの甘味を感じることが可能で、雑食であることを意味しています。
また、タンパク質を構成する特定種類のアミノ酸を食べても甘みを感じるという理由で、食の幅が広いといって間違いないでしょう。しかし、犬は味覚より嗅覚のほうが強力で、人間には認識できない微量なアミノ酸にも反応しているのです。
犬は元来群れで狩りを行う動物であって、自分よりも大きな獲物を倒した際には、できるだけ多くの食べ物を胃に押し込もうとします。
ですので犬の胃は大きく、量が十分なら食事回数は1日1回でも大丈夫です。
犬の食事を手作りするかドックフードを選ぶか
人間と暮らす犬達がその国の文化に影響されるのは当然ですので、日本の犬には日本の食文化が影響を与えています。
けれども日本の食文化はもともと動物をあまり食べないという独特なもので、肉食中心の犬からしたら適切なものではないのです。
肉食とは動物の体全体を食べつくすことであり、野生の捕食動物が他の動物を倒した場合は、特に重要な内臓から食べ始めます。
しかし、日本では食肉という形で販売されている動物の種類や内蔵が限定されていて、利用方法も単調で、犬の食事を手作りするにはふさわしくない文化なのです。
犬の食事の手作りと言いますと、肉を主体にして野菜を切ってご飯と混ぜるというようなものがよく見受けられますが、それは栄養的なバランスを考えると好ましくありません。
使用する肉も小型犬用はササミが圧倒的に多いみたいですが、ササミはタンパク質と水分だけで、脂肪も炭水化物も含有されていません。
また、人間の食事の残り物を犬に与えることも多いと思われますが、これも栄養的に問題があります。
肉はその組成を調べて使用することが求められ、肝臓や腸といった内臓肉を利用することも大切なのです。
犬の食事を手作りする場合には、日本人の常識的な肉を食べる方法がバランスを欠いて偏っているということを意識しておかなければなりません。
ドッグフードは安全なのでしょうか
犬の栄養バランスを考えるとドッグフードが理想的な食事だと思いますが、ドッグフードは加工食品ですから、それだけを食べさせることには不安があるのではないでしょうか。
しかし、日本人は文化的背景の為に自家製の犬の食事を作ることが苦手ですから、材料を集めるとすればかなり前途多難になってしまいます。
日本より手作りの食事に適しているはずのアメリカの犬は、実際に必要なカロリーの90%をドッグフードでまかなっています。
日本で犬の食事を手作りすると栄養的な問題が起こりやすいので、ドッグフードを上手に使うほうが犬の健康と長生きに直結すると考えられます。
ドッグフードには多くの種類があるだけに限らず品質にも違いがあって、すべてが安全というものではないのです。
ドッグフードの安全性については、ペットフード公正取引協議会が品質基準を作成しています。
日本で流通している約90%のフードはこの協議会に加盟している企業の製品ではありますが、そうだとしても人間の食品の規制に比べれば十分であるとはいえないのです。
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